その他の肝臓疾患


原発性胆汁性肝硬変

肝臓では食物中の脂肪を消化するために重要な胆汁をつくり、胆管をとおして十二指腸に排出しています。

原発性胆汁性肝硬変(PBC)とは、肝臓の中の胆管に炎症がおこり、肝臓からの胆汁の流れが悪くなることによって、胆汁が肝臓の中にたまっていき、その結果、炎症が肝臓に広がり、次第に肝細胞が線維化して肝硬変を引き起こす病気です。原因はいまだによくわかっていませんが、自分の組織を自分で攻撃する、自己免疫がかかわっていると考えられています。また、特に中年以降の女性に多く見られます。

原発性胆汁性肝硬変は初期症状が軽い、あるいはほとんどない方が多く、以前では進行して肝硬変となってから見つかることが多かったために付けられた病名ですが、現在ではほとんどの方が肝硬変となる前に診断されており、実際に肝硬変の状況にある方は10~20%程度です。

自覚症状のない無症候性と皮膚のかゆみや黄疸などの症状のある症候性のものがあり、今では原発性胆汁性肝硬変と診断される60~70%の方が無症候性です。

原因がよく分かっていないため、根本的な治療薬はまだありませんが、初期の段階では、胆汁酸の一種のウルソデオキシコール酸という薬で症状がよくなる場合があります。

症状が進行すると肝炎から肝硬変へと進行する場合がありますので、早期に専門医の診断を受けることをおすすめします。

肝硬変となった場合は、ほかの原因での肝硬変の治療と同様のことをおこないますが、内科的な治療で改善が見られない場合は肝臓移植を考えなくてはなりません。