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肝移植

肝移植とは何らかの原因で再生ができなくなった肝臓を、元気な肝臓に移し変えることをいい、死体肝移植と生体肝移植があります。肝臓は多くの重要な機能があるため、末期の肝不全の場合には、肝臓移植が唯一の方法となります。

死体肝移植は脳死などで死亡と判定された肝臓を移植するもので、肝臓全体を移植できるため、術後の経過が比較的よく、アメリカでは95%を占めているといわれています。日本では、まだ提供者が少ないために、1%程度しかおこなわれていません。

生体肝移植は元気な方の肝臓の一部分を提供してもらって移植する方法です。これが可能なのは、肝臓は非常に再生能力が高い臓器で、重量の70%を切除されても、ほぼ1年で再生できるからです。肝臓を提供する側をドナー、提供を受ける側をレシピエントといいますが、生体肝移植はドナーの安全を第一に考えて、肝臓の35~40%を残すようにおこなわれます。レシピエントの術後における肝臓の再生は移植された肝臓がすこしでも大きいほうが良好です。

平成22年7月17日に臓器移植法が改正され、15歳未満の子どもを含めて、家族の同意があれば脳死者からの臓器移植が可能になりました。このことにより、脳死者からの臓器提供は39例と増えてきていますが、平成23年2月末での肝臓移植希望登録者数324名あり、この中で、死体肝移植を受けられるのは少数となるでしょう。

生体肝移植は健康なドナーの肝臓を摘出することになるため、ドナーにとっての身体的デメリットと、レシピエントが受けるメリットに対するドナーの精神的満足を考えて決定されます。そのため、日本では肝移植研究会が生体肝移植ドナーに対しての前提条件を示しています。