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薬害肝炎訴訟

薬害肝炎訴訟とは、人間の血液より作られた血液製剤である血液凝固因子製剤(フィブリノゲン製剤、非加熱第Ⅸ因子製剤、非加熱第Ⅷ因子製剤)を投与されたことによってC型肝炎(HCV)に感染し被害を受けたとして、2002年に国と製薬会社3社に対して損害賠償を求めて提訴した訴訟です。

C型肝炎ウィルスは以前は非A非B型肝炎と呼ばれていましたが、1988年にアメリカで、その中から遺伝子断片が分離されました。

フィブリノゲン製剤は1964年から旧「ミドリ十字」で製造販売された血液製剤で、血液凝固第Ⅰ因子のフィブリノゲンを抽出したものです。非加熱の「フィブリノゲン-ミドリ」と1987年より製造された、乾燥加熱処理された「フィブリノゲンHT-ミドリ」があります。これらは売血による血液で製造されていました。現在では、献血の際にHCVに対する検査をおこなっており、これを材料とし、さらに、乾燥加熱、界面活性剤処理がなされているためHCVの感染は見られていません。

第Ⅸ因子製剤は血友病治療のために開発された血液製剤です。しかし、出産時や手術などで大量出血したときなどにも止血剤として使われたため、被害が広がりました。C型肝炎の感染の原因とされた第Ⅸ因子製剤は「クリスマシン」「PPSB-ニチヤク」の2種類です。「クリスマシン」は1976年から旧「ミドリ十字」で製造販売された非加熱血液製剤で「薬害エイズ」の原因にもなったものです。1985年にウィルス不活性化された加熱製剤に切り替えられましたが、その後も回収がおこなわれなかったため、被害の拡大が言われている。「PPSB-ニチヤク」は1972年から「日本製薬株式会社」によって国内売血からつくられた非加熱製剤です。

2007年12月23日に東京地裁の判決にもとづき、大阪高裁が、1984年以降の感染者に対してのみ国の責任を認めるとの和解案が提示されましたが、原告団は、それ以前の感染者や提訴していない被害者など、全員を救済すべきだとして和解案を拒否しました。2008年1月11日、国は被害者の全員を一律に救済する「薬害肝炎救済法」を議員立法で成立させました。